メニュー

尿、おしっこをするときに痛い(排尿時痛)~男性編

男性が尿、おしっこをするときに痛みを感じたときに考えられる疾患について説明します。

→女性の排尿時痛に関してはこちら

男性の排尿時痛で考えられる疾患(多い順に列挙しています)

疾患名をクリックしていただくと、それぞれの疾患の詳しい説明のページに移動します。

尿道炎(淋菌、クラミジア)

最も多いのが急性尿道炎です。尿道に細菌が感染し痛みを伴います。尿道に感染する細菌は、いわゆる性病、性感染症の原因となる細菌です。膀胱炎や腎盂腎炎など尿路感染症の原因となる大腸菌などの腸内細菌は尿道に住み着くことはできず感染することはありません。ですから、男性の尿道炎=性感染症ということになります。男性の尿道炎の原因となる細菌は、淋菌、クラミジア、マイコプラズマ・ウレアプラズマです。性感染症のriskとなるような性行為を行った後に痛みを感じましたら、尿道炎の可能性が高いですので泌尿器科を受診しましょう。

淋菌感染とクラミジアやマイコプラズマ感染の見分け方は、尿道からの膿の性状でわかることが多いです。

淋菌性尿道炎:

黄白色の膿が尿道から排出し、パンツにしみがつくこともしばしばあります。排尿時の痛みも強いことが多いです。

クラミジア尿道炎、マイコプラズマ尿道炎:

膿は出ないこともあり、出た場合も透明なきれいな膿のことが多いです。排尿時の痛みも通常は軽度であり、痛みをほとんど伴わず違和感程度のこともしばしばあります。

淋菌かクラミジアかはPCR検査で判定します。尿を採取してPCR検査を行います。排尿時の痛みがある場合は、PCR検査を行ったうえで先に抗生物質を投与します。尿所見や症状から淋菌感染を疑えば点滴による抗生物質の投与(現在、淋菌は薬が効きにくい菌が激増しており、内服抗生物質では治療が不十分になります。)、クラミジアやマイコプラズマ感染を疑えば、内服による抗生物質の投与を行います。排尿時に痛みが伴っている場合は、当然、保険診療で検査・治療を行うことができます。

→性感染症の診断・治療の一般的な説明はこちら

→淋菌、クラミジア、マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染についてはこちら

 

急性前立腺炎

排尿時痛とともに強い頻尿、発熱を伴うことが多いです。重症例では入院が必要となりますので、発熱を伴った排尿時の痛みがある場合は泌尿器科をすぐに受診しましょう。→詳細はこちら

尿路結石症

尿路結石の中でも特に膀胱結石では排尿時の痛みを伴うことが多いです。また腎臓でできた結石は小さいものでは最終的に尿として排出されますが、排出する際に最後尿道を通りますので、その際に排尿時に痛みを伴うことがあります。→詳細はこちら

慢性前立腺炎

最近、若年者にも増加傾向の疾患です。慢性前立腺炎は排尿に関係なく、陰茎やペニスの先端などに違和感や痛みがあることが多いですが、排尿時にさらに増強することもあります。→詳細はこちら

前立腺肥大症

50歳を超えた男性では必ず念頭に置いておかなければならない疾患です。排尿時の痛みは前立腺肥大症に典型的な症状ではありませんが、重症例では、膀胱結石を形成し排尿時の痛みを伴うことがあったり、残尿が多いため尿路感染を発症し排尿時に痛みを伴うことがあります。→詳細はこちら

膀胱がん

膀胱がんが排尿時の痛みで見つかるケースもあります。進行がんに多い症状です。→詳細はこちら

 

文責 みうら泌尿器科クリニック院長 

三浦徹也(日本泌尿器科学会専門医、性感染症学会認定医)

 

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME