精液に血が混じった(血精液症)
射精したときに、いつも白い精液が赤かったり、茶色かったりしたら、ビックリしますよね。
ただ、この症状は比較的男性には多い症状です。
ほとんどの場合は、精液をためてる精嚢という袋の中に何らかの原因で炎症が起こり、出血をしていることが多いです。出血の時期が古いとどす黒くなり、血液の塊が混じることもあります。逆に比較的新しい出血では鮮血色になります。通常は1-2か月で自然に治癒することが多いです。ですから、あまり過度の心配は不要ですが、まれに大きな病気が隠れていることもありますので、精液に血が混じりましたら泌尿器科への受診をお勧めします。特に中高年の方は前立腺がんの有無をチェックするため、PSA検査を行うことをお勧めします。
血精液症の診断
①尿検査
血尿がないかをチェックします。血尿がある場合は、原因を精査します。(詳しくは血尿のページへ)
②前立腺がん腫瘍マーカーPSA検査
50歳以上の方は前立腺がんの有無をチェックするため、PSA検査を行います。(詳しくはPSA検査のページへ)
③超音波検査
前立腺や膀胱の異常を調べます。
④性感染症の検査
若年者で性病リスクのある方には性病検査(淋菌・クラミジア)をお勧めします。(詳しくは性感染症のページへ)
血精液症の原因となる疾患 多い順に
①特発性血精液症(原因がわからないもの、通常は精嚢からの一過性の出血で1-2か月で自然治癒する)
④性感染症
文責 みうら泌尿器科クリニック院長 三浦徹也(日本泌尿器科学会専門医)