泌尿器科専門医によるED治療
当院のED治療3つの特徴
特徴1. 泌尿器科専門医による診察、診察費0円 お薬代のみ |
EDの診察・治療には残念ながら保険適応はありませんが、EDは男性にとって大きな悩みとなる疾患です。EDは様々な要因で発症します。心理的要因の他、男性更年期障害などの性腺機能低下症、糖尿病などの生活習慣病などが原因のこともあり、専門的知識を持った医療機関での診断が必要です。当院では日本泌尿器科学会専門医として、診断・治療を適切に行います。
当院ではED薬処方の際の診察費(初診料、再診料)はいただいておりません。(ED薬の処方がない場合は税込み3500円の診察料がかかります)
初診の患者さんには、問診(内服薬の有無や既往症など)、EDチェックシートなどで健康チェックやEDの重症度の判定を行います。(服を脱いだりする検査はありません。当院ではプライバシーに配慮しご自身のスマートフォンから入力できるweb問診の利用も可能です。)また、ストレスや過労などの精神的・心理的な原因がないかも同時に確認します。その上で、適切なお薬を処方します。
特徴2. プライバシーに配慮 |
1. ED薬は院内処方で対応します。
お薬は診察時に医師から直接お渡ししますので、スピーディーな診察が可能です。
2. 診察は男性医師のみで行います。
ED診療の際は、女性看護師やスタッフは診察室から席を外していますので、お気軽にお悩みを打ち明けて下さい。
3. web問診をご利用可能
初診の方は、ホームページから問診をweb上で事前に入力できます。(問診表をダウンロードして持参いただく必要もなく、入力内容が自動で当院電子カルテに反映されます。)web問診をご利用いただければ、受付での問診票のやりとりなどが不要になり、よりプライバシーに配慮した受付・診察が可能ですので、ぜひweb問診をご利用ください。
特徴3. 厚生労働省承認の国内製薬メーカーのジェネリック医薬品を扱っています。 |
当院ではジェネリック医薬品(後発医薬品)をお勧めします。厚生労働省の方針で、現在、保険診療ではジェネリック医薬品が主流です。(2019年のデータでは、保険診療で処方された薬のほぼ80%がジェネリック医薬品となっています。)先発医薬品とジェネリック医薬品では効果に差がありません。実際の医療現場において、抗がん剤や抗生物質も新薬以外はほとんどがジェネリック医薬品ですが、効果に差を感じたことはありません。がんの治療や感染症の治療でジェネリック医薬品を使用しているわけですから、ED治療もジェネリック医薬品で全く問題がないと考えています。
何よりもジェネリック医薬品は安価です。ED治療は自費診療ですから、効果が同じであれば安価なほうが良いと思います。ですから、当院ではジェネリック医薬品を推奨しています。(先発品を希望される患者さんもおられると思いますので、ご希望の患者さんには先発品も処方いたします。)
当院のED治療薬の価格
当院では提携クレジットカードによるお支払いが可能です。
処方は1錠からでも可能ですのでお気軽にお伝えください。
ジェネリック(厚生労働省認可の国内製薬メーカー品) |
1. シルデナフィル(バイアグラのジェネリック薬品)
シルデナフィル25mg (陽進堂 50mg半錠) 550円(税込み) シルデナフィル50mg (陽進堂) 1100円(税込み) *陽進堂のシルデナフィル50mgは、剤形は楕円形で割錠線がありピルカッターで半分に割れるため、25mgでも十分効果のある患者さんは、割って内服しますと、25mgでは実質550円と安価になります。 |
2. タダラフィル(シアリスのジェネリック薬品)
タダラフィル 10mg(杏林製薬 20mg半錠) 600円(税込み) タダラフィル 20mg(杏林製薬) 1200円(税込み) *杏林製薬のタダラフィル10mgは、割錠線がありピルカッターで半分に割れるため、10mgでも十分効果のある患者さんは、割って内服しますと、10mgでは実質600円と安価になります。 |
3. バルデナフィル(レビトラのジェネリック薬品)
バルデナフィル 10mg(沢井製薬 20mg半錠) 900円(税込み) バルデナフィル 20mg(沢井製薬) 1800円(税込み) *沢井製薬のバルデナフィル20mgは、割錠線がありピルカッターで半分に割れるため、10mgでも十分効果のある患者さんは、割って内服しますと、10mgでは実質900円と安価になります。 |
先発品 (当院ではジェネリックを推奨しています。先発品を希望される方は診察時にお申し出ください。取り寄せ商品になります。) |
バイアグラ 50mg(ファイザー) 1600円(税込み) シアリス 20mg(日本新薬) 1900円(税込み) |
☆偽装薬に注意!!
ED治療薬は,そのコストと羞恥心から偽造薬品の大きなターゲットとなっています。医療者は,患者さんが、危険な偽造薬品に手を出さないように教育をする義務があります。
あまりにも安い海外製のジェネリック医薬品には手を出さないようにご注意ください。
ED治療薬は,そのコストと羞恥心から偽造薬品の大きなターゲットとなっています。インターネット経由の個人輸入で入手できるED治療薬のうち、40~70%は、見た目が精巧に似せてある偽造品です。2008 年 8 月~2009 年 4 月の間に日本とタイにおいてウェブサイトを通じて入手された ED治療薬 3 剤について調査した報告によると,偽造薬品の占める割合が日本では 43.6%,タイでは 67.8% であったとされています。日本における重篤な被害として,2011 年には,偽造シアリスに含有されていた血糖降下薬グリベンクラミドのために重篤な低血糖発作をきたした例が、2015 年には,偽造バイアグラに含有されていたグリベンクラミドのために重篤な低血糖発作をきたした例が報告されています。(ED診療ガイドライン 第3版から引用)
インターネット経由だけでなく、海外製の厚生労働省の未承認薬を、なんと医師が個人輸入し、クリニックで販売されるケースも報告されています。2019年には国内で安全性が確認されていない海外製の未承認薬を別の容器に詰め替えて他の医療機関に渡したなどとして、全国展開するEDクリニックの医師が書類送検される事件も起こっています。
EDについて
EDの原因
大きく分けて次の2つの要因があります。
①ストレスやトラウマなどによる心因的要因
②生活習慣病などの疾患や手術、薬剤による器質的要因
①ストレスやトラウマなどによる心因的要因
陰茎の機能そのものには異常は認められず、心理的なものが勃起に影響を及ぼしている場合です。20代、30代、40代と若年層に多く見受けられます。
原因としては、ストレス、パートナーとの慣れ、経験によるトラウマ、不安などが挙げられます。患者さん個々で様々です。仕事の疲労が強すぎたり、パートナーとの性行為がルーティーン化してしまっていたり、性行為が上手くいかずに女性に嫌われたトラウマなど多種多様です。
この場合は、性欲を妨げる心因的な原因の排除や性欲をあげる工夫などを行う事が効果的ですが、ED治療薬の服用も有効なことが多いです。ED治療薬により性行為に成功したことが自信につながり、EDが改善することもよくあります。
②生活習慣病などの疾患や手術、薬剤による器質的要因
陰茎に関わる神経や血管などに異常がある場合で、50代以上に多く見られます。以下の疾患や手術などがEDの原因として挙げられます。
- 糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病、脳出血、パーキンソン病、アルツハイマー病などの神経疾患、前立腺肥大症などの泌尿器科系の疾患、睡眠時無呼吸症候群
- 前立腺がんなどの手術の影響
- 薬剤の影響
治療は、原疾患の治療と並行してED治療薬を服用することになります。
EDは心血管イベント(狭心症や心筋梗塞)の前兆
EDは陰茎にかかわる血管が動脈硬化などにより狭くなり陰茎に血流がいかなくなることが一つの要因ですが、これは狭心症や心筋梗塞と原理は同じで、陰茎ではなく心臓の血管で動脈硬化が起こり狭くなれば、狭心症や心筋梗塞になるわけです。心臓の血管は陰茎の血管よりも数倍大きいですので、心臓の血管が狭くなる前に先に陰茎の血管が狭くなりEDとして現れ、その後心臓の血管などの大きな血管が狭くなって心筋梗塞など命にかかわる疾患を発症してしまうことがあります。このようにEDが心筋梗塞や狭心症の前兆になることがあるといわれています。
EDと高血圧を合併してる患者さんは要注意です。当院ではED患者さんには初診時に血圧測定を行います。高血圧の合併があれば、降圧薬内服や必要に応じて内科専門医を紹介させていただきます。
ED治療薬について
EDの治療薬は、ホスホジエステラーゼ 5 阻害薬〔phosphodiesterase 5(PDE5)阻害薬〕といわれる薬剤で、バイアグラ®(シルデナフィル)が有名です。このバイアグラですが、開発の話は非常にユニークです。
バイアグラ開発の歴史
バイアグラは、新型コロナワクチンで有名なファイザーが開発した薬剤です。しかし、もともとED治療薬として開発したわけではなく、その血管拡張作用から狭心症の薬として開発をすすめていました。研究開発、治験をすすめている中、被験者から勃起を促進する副作用の報告が相次ぎ、EDの治療薬として研究されるようになり、1998年にED治療薬として販売されるようになりました。副作用から思わぬ発見となったユニークな経緯のある薬です。心血管系の薬剤としても肺高血圧症に対してレバチオという名前で治療薬として使用されています。
バイアグラは心臓に悪いというイメージがあるかもしれませんが、逆です。開発の経緯からもわかるように、もともと心臓の薬として開発されていたわけですから、バイアグラは心臓にはむしろ良い薬です。なぜ、心臓に悪いというイメージがついてしまったかは院長コラムをご参照ください。
ED治療薬~ホスホジエステラーゼ 5 阻害薬〔phosphodiesterase 5(PDE5)阻害薬〕
バイアグラ®が発売されて以降、レビトラ®(バルデナフィル)、シアリス®(タダラフィル)が発売されました。現在、日本では3剤とも特許がきれて、ジェネリック医薬品が発売されています。効果に関しては3剤とも変わりありませんが、それぞれ特徴があります。どの薬剤を選択するかは、患者さんの希望を聞きながら一番その患者さんにあう薬剤を決定させていただきます。
以下に3剤の特徴を表にまとめます。
ED治療薬3剤の特徴
一般名 | シルデナフィル | バルデナフィル | タダラフィル |
先発品名 |
バイアグラ® (ファイザー) |
レビトラ® (バイエル) |
シアリス® (日本新薬) |
国内発売開始 | 1999年 | 2004年 | 2007年 |
用量 | 25mg 50mg | 10mg 20mg | 10mg 20mg |
効果を発揮するまでの時間 | 内服後30分-1時間 | 内服後30分 | 内服後30分 |
効果持続時間 | 4-5時間 | 5-6時間 | 36時間 |
食事の影響 |
効果低下 (食前30分に内服を推奨) |
高脂肪食で効果低下 (食前30分に内服を推奨) |
なし |
飲酒の影響 |
飲みすぎで効果低下 |
飲みすぎで効果低下 |
飲みすぎで効果低下 |
次に3剤の副作用についてまとめます。
ED治療薬3剤の副作用
副作用 |
シルデナフィル (バイアラ®) |
バルデナフィル (レビトラ®) |
タダラフィル (シアリス®) |
頭痛 | 12.74% |
5.59% |
11.30% |
ほてり |
10.19% |
15.66% |
3.50% |
消化不良 (胃部不快) |
0.64% |
0.99% |
2.30% |
鼻づまり |
0 |
2.96% |
1.20% |
めまい |
0.64% |
0.44% |
0 |
資格異常 |
1.91% |
1.53% |
1.20% |
背部痛、筋肉痛 |
0 |
0 |
1.90% |
(ED診療ガイドライン第3版から一部引用)
以上、まとめますと、タダラフィル(シアリス®)は食事の影響もうけず、持続時間もながいため、使用しやすい薬剤かと思います。また副作用もほかの2剤よりは少ないです。ただ、特徴的な副作用として、胃炎のような胃部がムカムカする副作用が臨床の現場ではたまに遭遇します。薬剤を中止すれば改善しますし、症状も軽微なことがほとんどです。
即効性が一番あるのは、バルデナフィル(レビトラ®)です。
シルデナフィル(バイアラ®)は、一番古い薬であり安価なのが特徴です。
3剤それぞれ特徴がありますので、患者さんのご希望に合わせて薬剤を選択して処方します。
ED治療薬(PDE5阻害薬)が効かない場合
まず,患者さんが偽造薬ではなく、正規の薬剤を使っているかを確認します。初期治療の失敗の原因は,不適切な服用方法(油っこい食事後の服用,性的刺激をしていない,内服のタイミング間違い,数回しか試さなかった,など)が多く、それをまず教育します。それでも効果が現れない場合は、薬剤の変更や用量の増量を行います。
文責 みうら泌尿器科クリニック院長 三浦徹也(日本泌尿器科学会専門医)