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尿失禁治療用磁気刺激装置 NICO Wave

神戸市では初の導入です!!

2019年発刊の女性下部尿路症状診療ガイドライン第2版(日本泌尿器科学会/日本排尿機能学会編)にて磁気刺激療法が尿失禁治療に対して推奨グレードA(行うよう強く勧められる)に認定されました。

磁気刺激療法について

尿失禁のリハビリ療法としては骨盤底筋訓練・体操が第一選択ですが、なかなか習慣づけて行える患者さんは少なく、持続性の観点からも効果は限定的です。

それに代わるリハビリ治療として、電気刺激(干渉低周波)や磁気刺激が挙げられますが、今回のガイドライン改訂で磁気刺激療法が推奨グレードA(行うよう強く勧められる)となりました。(干渉低周波治療:ウロマスター®は推奨グレードBです)

なぜ、磁気刺激治療が普及しないのか?

効果は証明されているのに、なかなか磁気刺激治療は普及しません。その理由は保険適応の問題です。まず、クリニックでは保険診療で扱えません。なぜなら磁気刺激療法を保険診療で行える施設が、泌尿器科の常勤医が2名以上いる施設に限られているからです。泌尿器科医が2名以上いるクリニックは基本的にありませんので、病院しか対象にならないことになります。しかし、病院勤務の泌尿器科医は手術や日々の診療に忙しく、このような尿失禁の治療にささげる時間をとれません。ですから、病院に磁気刺激装置が導入されることもほとんどありまん。尿失禁治療をメインで行っているのはクリニックですから、なぜこのような保険診療の縛りができてしまったのか理由はわかりませんが、これが磁気刺激療法が普及しない最大の原因です。

ガイドラインで磁気刺激療法が推奨グレードAに認定されているのにもかかわらず、実際、神戸市内でも磁気刺激装置を導入している医療機関はないのが現状です。当クリニックが神戸市内初の導入となり、磁気刺激療法の普及に力をそそいでいきたいと考えています。

当クリニックでも保険診療では扱えませんが、尿もれでお困りの皆さまにできるかぎり治療を行っていただけるように、保険診療の価格に近い価格を設定しましたので、尿もれの悩みのある患者さんや他院で治療をうけているのに改善しないような患者さんは、是非当クリニックを受診してください。

磁気刺激治療の適応となる患者さん

従来の治療で十分な効果がでない以下の患者さん

・過活動膀胱でお困りの患者さん

・産後の尿漏れや腹圧性尿失禁でお困りの患者さん

・前立腺がん手術後の尿漏れでお困りの患者さん

・慢性前立腺炎でお困りの患者さん

磁気刺激装置 NICO Wave 

日本光電社製「磁気刺激装置NICO Wave」は、薬事承認を取得した国内唯一の装置です。

薬剤のような副作用もなく、着衣のまま低侵襲の実施が可能なため、患者さんのQOL(生活の質)向上につながります。

使用方法

着衣のまま、座った姿勢で行えるため、患者さんの負担を軽減します。

  • 1回の治療時間は25分間です。
  • 1週間に2回を限度とします。
  • 刺激の感じ方には個人差があるため、患者さんの様子をみながら我慢できる上限で刺激強度を調節します。
  • 当クリニックでは、個室空間で治療を行えますので、本などをお読みになりリラックスして治療をうけてください。

原理

本装置は、椅子型の刺激ユニットの座面下に刺激コイル・コアを内蔵しており、そこから磁気エネルギーを座面上に出力し、そのパルス磁場(変動磁場)によって患者さんの生体内に過電流を発生させ、骨盤底領域の神経(主に陰部神経)を刺激し、排尿筋の過活動を抑制します。また、磁気刺激により骨盤底筋が収縮し骨盤底筋リハビリの効果も期待できます。

 

治療

自費診療で行います。

1回1100円(税込)です。

磁気刺激療法 Q&A 

Q: 治療中痛みはありますか?

A: 痛みはありませんが、刺激は感じます。刺激の強さはご自分で調整が可能ですので、刺激が許容できる上限での治療を行います。

Q: 服を脱ぐ必要はありますか?

A: 服を脱ぐ必要はありません。服を着たまま、服の上から治療が可能です。

Q: 治療中携帯電話を使用できますか?

A: 磁気を発生しますので、携帯電話やスマートホンの使用は治療中はお控えいただいております。機器故障やスマートホンの故障の原因になる恐れがあります。

Q: どれくらいの頻度で治療をする必要がありますか?

A: 基本的には1週間に2回、6週間の治療をお勧めしています。治療効果が現れれば、週1回、2週間に1回など回数を減らして継続していきます。

Q: 治療効果はどれくらいで現れますか?

A: 個人差がありますが、過活動膀胱では早い人では治療直後に現れることもあります。腹圧性尿失禁の場合は、継続が必要で1-2か月後に効果を感じることが多いです。

Q: どれくらいの有効性がありますか?

A: 様々な論文報告をまとめますと、腹圧性尿失禁に対しては、治癒率29-53% 有効率86-94%、切迫性尿失禁、過活動膀胱に対しては、治癒率20-25% 有効率50-85%と報告されています。

Q: 授乳中は治療可能でしょうか?

A: 可能です。産後の尿漏れ治療としてお勧めしています。

 

文責 みうら泌尿器科クリニック院長 三浦徹也(日本泌尿器科学会専門医)

 

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