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尿がでにくい・尿の勢いが弱い(排尿困難)

尿が出にくい(排尿困難)、尿の勢いが弱い(尿勢低下)というのは男性に多い悩みです。男性は女性と比べて膀胱から尿を外に出すまでに障害物が多いです。まず、第一の障害物が前立腺であり、次に陰茎が存在するため尿道が女性よりもかなり長く、尿道も障害物の一つとなります。

前立腺が障害物となる場合は、前立腺肥大症がまず第一に挙げられ、男性の排尿困難、尿勢低下の原因としては最も多い疾患です。それ以外としては、進行した前立腺がんや進行した膀胱がんでも排尿困難の原因となります。

前立腺肥大症は超音波検査で簡単に診断することができますし、内服治療にて症状が改善しますので、尿が出にくい症状がある方は早めに泌尿器科を受診しましょう。放置すると完全に尿がでなくなったり、血尿の原因になったりと合併症を引き起こす可能性があります。前立腺肥大症の診断や治療については以下のページをご参照ください。

前立腺肥大症の詳細はこちら

次に尿道が障害物となる場合は、尿道狭窄があげられます。文字通り尿道が狭くなる疾患です。以下に尿道狭窄につき説明します。

尿道狭窄

何らかの原因で尿道が狭くなる疾患

原因

最も多い原因としては、膀胱がんや前立腺肥大症に対する経尿道的な内視鏡手術後や尿道カテーテルを留置後など、尿道から異物をいれたことによる発症です。尿道から異物を入れた刺激に対して、尿道が過剰に炎症をおこし尿道粘膜が肥厚するため、尿道の内腔が狭くなります。

次に多い原因としては尿道炎の既往です。以前に、淋菌やクラミジアによる尿道炎を起こしたことがある方に尿道狭窄が起こりやすいといわれています。その他、放射線治療後などにも起こることがあります。

診断

内視鏡により尿道を確認し診断します。

治療

薬剤による治療は困難です。

①尿道拡張法(ブジー法)

ブジーという特殊な形をした金属を、尿道に挿入し狭窄部位を拡げる方法です。細いものから挿入し、少しずつ太いものを入れていき狭いところを少しずつ拡げていきます。外来にて可能な処置です。1回行ってもまたすぐ狭くなるため、複数回の処置が必要です。はじめは1週間に1-2回行い、少しずつ処置を行う間隔を延ばしていきます。

②経尿道的尿道切開術

内視鏡的に尿道狭窄部を切開し広げる手術です。手術室で麻酔をして行う必要があり、入院が必要になります。根治を目指せる治療ですが、再発が多いのが問題です。回数としては2回が限界といわれ、2回行っても再発する場合は、次の尿道形成術をお勧めします。

③尿道形成術

陰嚢と肛門の間の皮膚を切開し、尿道に到達し、狭窄部を切除して尿道をつなぎなおす手術です。狭窄部位が長いとつなげないため、頬粘膜を移植しつなぐ場合もあります。尿道狭窄の治療の最後の手段です。

④自己導尿

尿道狭窄は再発しやすいことが問題で、以上の治療を行っても根治できないことがあります。その場合は自己導尿を行い、常に自分でカテーテルを尿道から入れることにより、狭窄の再発を防ぐのが目的です。セルフブジーともいいます。(→自己導尿についての詳細はこちら

 

 

 

 

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