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帯状疱疹ワクチン(シングリックス🄬)について

2020年1月に新しい帯状疱疹ワクチンである「シングリックス」が発売となりました。従来の生ワクチンよりも高い予防効果を示すワクチンが50歳以上の方に接種できるようになりました。

平均寿命が上昇し、人生100年時代を迎えようとする現在、帯状疱疹のような加齢に伴い発症率が上昇し、生活の質を低下させる疾患を予防することは大切です。当院でも接種を開始いたしました。

まずは帯状疱疹について詳しく解説いたします。

帯状疱疹とは?

子供のころに「水ぼうそう」を発症させるウイルスと同じウイルスが帯状疱疹の原因ウイルスです。このウイルスを水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)と呼びます。VZVに初めて感染すると「水ぼうそう」を発症します。その後、VZVは知覚神経節に長期間潜伏しますが、加齢に伴い免疫が低下し、再活性化することで、帯状疱疹を発症します。50歳以上のVZV抗体保有率は100%との報告もあり、50歳以上のほぼすべての人は帯状疱疹の発症リスクがあるといえます。

帯状疱疹の発症率は50歳代から上昇し、その後ピークをむかえます。80歳までに3人に1人が帯状疱疹を経験すると推定されています。特に60代、70代、80代で上昇するためこの年齢層での発症を抑えることが重要です。

帯状疱疹とは、水ぶくれを伴う赤い発疹が左右どちらか、帯状に出る皮膚疾患です。体だけでなく、顔や頭にも出ることがあります。強い痛みを伴うことが多く、痛みを伴えば日常生活に支障をきたします。症状は通常3~4週ほど続きます。

また、帯状疱疹にかかった後に合併症に悩むことがあります。最も多いのが帯状疱疹後神経痛(PHN)で、帯状疱疹の患者さんの約2割に発症すると言われています。皮疹改善後も持続する疼痛が症状として現れ、ペインクリニックでの治療を長期期間要したり、疼痛により生活の質を著しく下げる合併症です。その他にも、帯状疱疹の合併症として、顔面神経麻痺や泌尿器科でも扱う膀胱神経障害など、様々な神経疾患の合併症が報告されています。

帯状疱疹の予防~新しいワクチン「シングリックス🄬」について

このように加齢に伴いかかりやすくなる帯状疱疹は予防できるなら予防したい疾患です。子供のころに接種する水ぼうそうの生ワクチンを接種することも可能ですが、その発症予防効果は50%程度と言われ、高い予防効果があるとは言えません。一方、シングリックスは50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%の予防効果があると報告され、非常に高い予防効果が期待されるワクチンです。またその持続効果も初回接種後9年間の継続が観察されており、現在追跡調査中です。以下に調査の詳細を示します。

50歳以上の各年齢層におけるシングリックスの帯状疱疹予防効果を調査したZOSTER-006試験という試験があります。シングリックス注射群、プラセボ(偽薬)注射群それぞれ約7,000例のうち帯状疱疹を発症した症例は、プラセボ(偽薬)群では210例であったのに対し、シングリックス群では6例であり、97.2%の有効性が示され、シングリックスの帯状疱疹に対する予防効果が検証されました。また、帯状疱疹後神経痛(PHN)を発症した被験者は、シングリックス群では0例、プラセボ群では18例でした。

シングリックス接種が適応となる患者さん

50歳以上の方。

・過去に帯状疱疹にかかったことがある方も接種可能です。

・また従来に生ワクチンの接種が困難であった、免疫低下状態患者さん(抗がん剤やステロイドなどで免疫を抑える治療をしている患者さん、HIV感染の患者さんなど)にも接種可能であり、むしろそのような患者さんが帯状疱疹の発症率が高いですので、接種を推奨いたします。

*シングリックス接種ができない方

  • 明らかな発熱(通常37.5℃以上)がある方
  • 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
  • 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな方
  • 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある方

投与方法

「シングリックス」は筋肉注射で行い(新型コロナワクチンと同様の投与法)2回の接種が必要です。初回接種2か月後に2回目の接種を行います。ちょうど2か月後が望ましいですが、なんらかの事情で接種困難な場合でも6か月以内に接種する必要があります。

シングリックスは、ウイルス表面タンパクの一部である糖タンパク質E(gE)を抗原とした組換えサブユニットワクチンで、不活化ワクチンの一種で生ワクチンではありません。ですから、他の不活化ワクチン(インフルエンザや肺炎球菌ワクチンなど)との接種間隔には制限はありません。新型コロナワクチンに関しては、接種後2週間の接種間隔が必要になります。

副反応

通常のワクチン接種と同様、体内で強い免疫をつくろうとする仕組みが働くために、以下の副反応が起こります。

注射部位の局所反応が多く、痛み78% 赤み38% 腫れ26%という結果になっています。全身性の副反応では、筋肉痛40%、疲労39%、頭痛33%、悪寒24%、発熱18%、胃腸症状13%です。ほとんどが3-7日以内に弱くなっていきます。

料金

シングリックスの一番の欠点が、ワクチンの値段が高いことです。日本では国の公費負担制度がまだありませんので、基本全額自費となります。名古屋市など一部公費負担金制度がある自治体もありますが、残念ながら兵庫県内ではシングリックスの公費負担制度がある自治体は現在のところありません。

当院の価格は1回22000円(税込み)です。2回接種で合計44000円(税込み)の費用が必要となります。

接種希望の方へ

まずは直接来院いただくかお電話でシングリックス接種希望の旨お伝えください。受診いただき院長からシングリックス接種について説明いたしますので説明後に接種日を決定させていただきます。

 

 

 

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