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女性泌尿器科のお話①~女性にとって「泌尿器科はラーメン屋?」

[2021.11.15]

皆様、こんにちは。

みうら泌尿器科クリニック院長の三浦徹也です。

この度は当院ホームページをご覧いただきありがとうございます。

このコラムでは、皆様に有益となるような病気の情報を中心に、あまり知られていない医療の裏側など、皆様の興味が湧くような内容を書いていこうと思います。

さて、今回のコラムでは、女性泌尿器科について語ります。

「女性の皆さん、やはり泌尿器科は入りにくいでしょうか?」

大半の女性の皆さんの答えは、「YES」でしょう。なぜ、このようになってしまったのでしょうか。クリニックを開業してとくに感じたのは、若い女性の患者さんよりも比較的高齢の女性の患者さんから、「泌尿器科ってホントに入りくいですよね」とか「勇気を振り絞って来ました」などのお言葉をいただきます。

これには理由があります。昭和初期まで泌尿器科は単独の科ではなく、「皮膚・泌尿器科」といって皮膚科と同一の診療科でした。なぜ皮膚科と泌尿器科が同一であったかには諸説ありますが、一つの説として「性病診療」があげられます。抗生物質が未開発の時代、進行した梅毒などの性感染症では多彩な皮膚症状を伴いました。そのため、皮膚科と泌尿器科が同一診療科であることは合理的だったのです。その後、泌尿器科は、抗生物質や手術手技などの進歩に後押しされ、より外科的な性格を強くして発展し、昭和30年代には皮膚科と分離して「泌尿器科」として単独の診療科・学問となりました。「皮膚・泌尿器科」の時代の日本では、公認もしくは非合法的に売春が行われ、性病が蔓延していたため、「皮膚・泌尿器科=性病科」、すなわち「下の病気、性の病気」という負のイメージが強く、皮膚科と分離された後もなぜか泌尿器科のみがそのイメージを引き継ぎ、特に高齢者の女性の方の中では敷居が高く、受診しづらい科となってしまったようです。

このような昔の「負」のイメージが、現在の女性にもやはり少し引き継がれ、女性にとって「受診しにくい診療科」となっているのでしょう。クリニック開業にあたり、私と同年代の女性に質問してみました。

「やっぱり泌尿器科は入りにくい?」

衝撃の回答が返ってきました。

「そやね、言ってみればラーメン屋に一人で入るようなもんちゃう」と。

「なるほど・・・・・・・」

言葉に詰まりましたが、世間のイメージはそんなものなのか、と改めて感じました。

でも、ラーメン屋でもおしゃれな店が今ではたくさんあります。そのような店では、普通に一人でラーメンを食べている女性を数多く目にします。要するに店側が、女性の方も入りやすい店作りを努力して行えば、女性は来店してくれるわけです。

「ラーメン屋に一人で入るようなもんちゃう」、この言葉を聞いてから、泌尿器科クリニック開業にあたり、女性も受診しやすいクリニック作りをしようと心に決めました。「尿の悩み」をかかえている女性はたくさんいます。しかし、女性が「尿の悩み」で泌尿器科を受診する割合は、男性の1/3にとどまっています。まさに現実的に「ラーメン屋現象」が起きているのです。

さて、先ほどの会話の続きです。言葉に詰まった後、

「ラーメンが食べたいのに、なんでラーメン屋に入らないの?」と聞きました。

「やっぱ、ラーメン屋って男の人ばっかりのイメージだから、一人では食べたくてもなかなか入れないわー」

なるほど、この点も泌尿器科と合致します。女性が泌尿器科に入りにくい理由の一つとして「男の人が多い」というイメージがあると思います。でも、これはいかんともしがたい事実で、前立腺疾患や性病など男性特有の疾患を扱う診療科であるため、男性が多いのは仕方ありません。普通に泌尿器科クリニックとして開業しては女性は受診しにくいままでしょう。

女性も受診しやすいクリニック作りをするためにいろいろ頭を悩ませ考えました。

まずは、思い切って「女性専用の外来時間帯」の設置を行うことにしました。

また、通常の時間帯では、待合に女性の数が多いほうが、女性の患者さんは安心して受診いただけると思い、「美容点滴」を行うことにしました。泌尿器科と美容点滴はありえない組み合わせかもしれませんが、美容点滴に来院される患者さんが待合におられましたら、待合の女性の患者さんの数が増え、女性の患者さんの安心に少しでもつながるのではと考えました。また美容点滴で当院に来院された女性の患者さんやそのお知り合いが、今後尿のトラブルが起きた時に泌尿器科への受診のハードルが下がってくれることも期待しています。

最後に女性の尿もれの治療として、以前からその効果を期待していた「ピラティス」を取り入れることにしました。幸いにも信頼できる女性ピラティスインストラクターと出会うことができ、彼女と相談し尿もれに特化したピラティスメニューを作成し提供することとしました。

開業してまだ5か月であり、まだまだ発展途上ですが、病院勤務時代とは比べ物にならないくらいの割合で女性の患者さんに来院いただいております。「ラーメンが食べたくなったらふと女性一人で立ち寄れるラーメン店」、これを目標に、これからもスタッフ共々精進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

次回は女性泌尿器科のお話②として、骨盤底筋トレーニングについて語る予定です。

みうら泌尿器科クリニック

三浦徹也

泌尿器科の魅力についてはこちらのコラムをどうぞ

当院の女性泌尿器科への取り組みについてはこちらのページをどうぞ

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